議会だより伝道師のブログ

議会だより勝手に通信簿【★★★★★】      

そろそろ勝手に通信簿を…

 

更新が滞ってしまいましたが、この間に全国津々浦々の議会だよりを読みあさり、そろそろ本題として掲げた【通信簿】を付けていきたいなと、準備を進めていました。

 

この後は、勝手に講評しつつ、これまでの経験もふまえて、それぞれの議会だよりが、それぞれの住民にとって、もっと身近な存在となるように、サポートしていきたいと考えています。

 

ときに、辛口な表現もあろうかと思いますが、お付き合いのほどを。

 

また、この議会だよりを評価してもらいたい!等のリクエストがありましたら、コメント欄にてご要望ください。

 

では、早速、記念すべき第1号の議会だよりから…

 

 

コンクール入賞と住民に伝わる議会だより

コンクールへの入賞で箔が付き、他からの注目や、視察の受け入れ等、反響が増すことは間違いありません。

 

事実、私が所属していた議会(議会広報発行特別委員会)でも、全国コンクールにおいて、奨励賞・優良賞、マニフェスト大賞では特別審査員の箭内道彦氏から特別賞と、立て続けに受賞した反響は凄まじく…

受賞翌年の視察受け入れは、年間30件程度をこなしました。

多くは、東京都内で開催される全国規模の議会広報研修会にあわせてお出でいただく機会が多かったですが、中にはわざわざ日程を組まれて、遠路はるばる九州から、その編集技術を学ぶべく来町いただいたこともありました。

 

中でも印象的かつ光栄だったのが、町村議会広報コンクールで2連覇の偉業を果たされ、常に全国トップレベルの編集技術を要されている「山形県川西町の広報広聴常任委員会ご一行」様にお出でいただいた回です。

 

あくまで、こちらがご視察の受け入れ側ではありましたが、逆に川西町の委員の皆さまから学ばせていただいたことの方が多く、大変、刺激を受けたことを覚えています。

 

特に町村議会広報の世界では、全国屈指の編集技術の持ち主である川西町のS委員長がおっしゃった…

「コンクールで入賞を目的とした編集や、紙面の見せ方は容易であるが、あくまでそれは結果論。編集・発行をする上で最も重要視すること、目的は、【住民に伝わること】である。」

 

少なからず、コンクール入賞のために取り組んでいた自分を恥じた瞬間でした。

 

もちろん、コンクールで定めている評価基準や項目をクリアし、入賞するレベルの紙面であれば、それはおのずと住民に伝わるであろう議会だよりとなっているはずであって…

 

どちらが優先という訳ではなく、「コンクール入賞」と「住民に伝わる」は、きっと【表裏一体】の関係にあるものだと捉えています。

 

日夜、編集にご苦労されている関係の皆さま!

そのご努力・ご尽力の証(議会だより)は、必ず住民の皆さまに届いているはずです。

 

お立場は違えど、今後とも切磋琢磨して、より良い議会だよりの在り方を、ともに見出だしていきましょう。

手に取ってもらえる議会だよりを目指して

試行錯誤。

 

住民の皆さんに、まずは手に取ってもらえる議会だよりを作るために、ホントに多くの取り組みを試みました!

 

今でこそ各コンクールにおいても、「表紙写真の部」が創設されて久しく、表情豊かな子どもたちや、生き生きと活動する住民が被写体となり、住民にまずは手に取ってもらうための第一義的な要素・アピールポイントとして、表紙のつくりは今更言うまでもなく、重要です。

 

だからこそ、前述の「表紙写真」の善し悪しを評価する部門がある訳で…

 

ところによっては、表紙を含めた議会だより用写真を専門に撮影する事務局職員がいたり…(必ずしも事務局職員のお仕事はそれに限られた訳ではありませんが、月に500~1000枚もの候補写真を撮影している旨の話を伺った時には、ビックリ仰天しました)

 

力の入れようは各々でしょうが、私が掲げていたコンセプトは、あくまで委員自らが全て自前で対応すること!…でした。

 

先の表紙の候補となる写真も、基本的には各委員が自前で撮影したものを数点ずつ持ち寄り、毎号その中から適当なものを多数決で選んでいました!

 

もちろん、委員の中に“カメラ好き”レベルはいても、そこまで専門的に撮影技術に長けている者がいる訳でもなく、満を持して撮られた写真だったとしても、あくまで素人の域を超えるものではありませんでした!

 

が、時にお叱りをいただきながらも、委員自らが一歩、二歩と前に出て撮影に挑む姿は、住民にとって何より身近な存在としての活動そのものであり、多くの共感を生みました。

全部が全部、採用される訳ではありませんが、そんな我々委員の姿を目の当たりにした多くの住民は、表紙を見るや「あの時の写真か!」と、確実に興味を持って手に取っていただけたものと自負しています。

 

手に取ってもらえれば、あとはこっちのもので…

見開きの2・3ページには特集記事や各定例会で目玉となった取り組み・やり取りを簡潔に、かつ、関連写真やデータを用いて懇切丁寧にまとめ上げ、次ぐページへの誘導策をも配し、さらにページをめくってもらえる要素を散りばめておきます。

 

毎定例会の花形である各議員の一般質問も、質問者の顔写真入りで、臨場感溢れる様を演出し…と、とにもかくにも、まずは手に取ってもらえる議会だよりの根本は、いかに住民に近いところで、委員自らが“手作り”しているかを知らしめる取り組み(アピールすること)にあると捉えています。

 

住民との間で共有化が進むと、必然的に読者は増え反響が届くようになり、編集委員としてのやりがいを感じるとともに、モチベーションが上がり、より良い議会だよりに繋がるといった相乗効果も期待できます!

 

とにかく編集委員は、机上での作業にとどまらず、外へ出ること!

 

間違いなくこれが、手に取ってもらえる魅力的な議会だよりを生むポイントです!

 

 

 

充実した議会だよりの条件・要素

多くは予算によるところだと思いますが、いずれにしても限られた紙面をどのように充実させるか…多くの編集委員である議員の皆さまが悩まれていることと、お察ししています。

 

また、多くは年4回の各定例会ごとに発行されている議会だよりの記事選びや、ネタ探しにご苦労されていることでしょう…

 

予算の決定・決算の認定といった、主に3月と9月の定例会号にあっては、それらのやり取りが中心となり、紙面の充実が図られているはずです。

 

問題は、比較的ギ案も少なく、特に補正予算にも目立った事業等がない6月・12月の定例会号ほど、紙面をどう充実させるか悩むところです。

 

もちろん、私も同じように苦労した経験を持っていますが、そんなある時に気付いてしまったんです。

 

そう、議会だよりの充実は…

 

議会の充実がなくして成り立たない

 

ということに。

 

言われてみれば当たり前のことかもしれませんが、これが中々できていない議会がとても多いこと…

 

恥ずかしながら…私がお世話になっていた議会も、いわゆる旧態依然のまま、何となく“保守”と思われる地元の名主…みたいな先輩方が多数であり、今でこそ言われて久しい【議会改革】やら【議会の活性化】といった取り組みに挑む素振りは微塵もなく…閉塞感がプンプン漂うそんな議会であったと振り返ります。

 

決して、それが【悪】ということではありませんが、議員であることが目的になってしまっている方もチラホラ…

議員という立場は、あくまで一つの手段に過ぎず、議員になって何をするか、何をしたいか、が本来の目的であり大切なことだと考えています。

 

それぞれが本気で有権者・住民のために取り組んだこと、それらが議会だよりの紙面に反映されるべき内容だと考えています。

 

もちろん、単に議場や委員会室での質疑・質問と答弁とのやり取りを紙面に反映することも大切ですが…

それだけでは、読み手である住民にとって退屈な紙面になってしまい、読者の獲得には繋がらないと実感しています。

 

さらに現在ではホームページから多少の時差はあれど、やり取りの詳細(会議録)を閲覧することも可能であり、やはり議会だよりの役割や魅力は、それ以外の部分に重点が置かれはじめているように感じています。

 

特に私が力を入れた記事は、「住民参加型」の企画物でした!

 

大幅な紙面リニューアルにあわせて、それまで以上に、紙面に住民が登場する機会を増やすとともに、お題についての簡易なコメント・イニシャル・性別・年齢…程度の内容で依頼し、紙面登場のハードルを下げるといった新たな試みも取り入れました。

 

先の充実した議会とあわせて、充実した議会だよりに欠かせない要素として…

 

紙面への住民の登場

 

が挙げられます!

 

何より、住民に対して身近な存在であることは、議員各位の日々の取り組み・積み重ねにかかっています。

 

議会だよりは、まさに議員各位の取り組みを映す【鏡】といっても過言ではありません。

 

新米編集委員の頃。良い議会だよりって…?

良い議会だよりって、何だろう…?

 

初めて議会広報発行特別委員会の一員として編集に携わった時、ホントに右も左も分からない…とはこういうことを言うんだ…(汗)

と、焦った記憶があります!

 

特に、紙面に何をどう書けば良いのか…

 

限られた紙面に議会で起こったことを全て網羅することは、到底ムリな訳で…

どの質問や質疑、やり取りを【選択】すれば良いのか…チンプンカンプンでした。

 

また、本会議や常任委員会等でのやり取りは、あくまで“話し言葉”であり、紙面に反映するには【ある程度】“書き言葉”に置き換えなければ、読み手にとって不親切かつ、伝わらないものになってしまう恐れがあることを、当時の委員長(先輩議員)から指摘されました!

 

ポイントは【ある程度】です!

 

もちろん、全て書き言葉に変換することで、スッキリした文章となり、「読みやすさ」は獲得できると思いますが、せっかく議場等で繰り広げられた執行部との熱いやり取りの「臨場感」まで失ってしまう恐れがあること。また、各議員の「色」を失ってしまう可能性もあること。

 

それまで全くと言っても良いほど、専門的に【編集】や【校正】の技術を学んだこともなく…

 

あえて経験を言えば、学生時代の「作文」レベルであった自分にとって、何ともハードルの高い仕事になりました。

 

議会だよりの類を発行されている地方議会であれば、常任委員会や特別委員会といった組織形態に多少の差異はあれど、基本的には新人議員(若手議員)の勉強の場・登竜門的な位置付けとして、半ば強制的に所属させられてしまうこともあろうかと思います。

 

当の私もご多分に漏れず、先輩議員から「議会だよりづくりは、とっても勉強になるから、ぜひ編集委員になりなさい」とのご指示(命令)をいただき、編集委員生活をスタートしました!

 

振り返れば、あの時の命令がなければ今の自分も、このブログも存在していないと思うと当時の先輩議員には感謝しています…が!!

 

先にも記したとおり、ゼロからのスタートであったため、しばらくは苦労しました。

 

その【苦労】の具体については、また改めて触れたいと考えていますが…

 

表題の件。

 

良い議会だよりって…?

 

私が捉えているところでは、ズバリ…

 

手に取ってもらえる議会だよりだと捉えています!

 

なぜか。

 

どんなに中身が整った・こだわった紙面であったとしても、読み手である住民が興味を示し、手に取らなければ何の意味もないからです。

 

では、どうすれば手に取ってもらえるのか…

 

次の記事で取り上げたいと思います。

ブログの開設 ~はじめに~

平成30年5月まで地方議会議員として、7年間にわたり住民のために尽力しました!

特に「議会だより」の編集においては、議員(委員)生活のほとんどを費やし、恥ずかしながら…
“議会だよりをつくるために議員をしている”と言っても過言ではないくらい、一生懸命取り組んできた自負があります。

訳あって、しばし政治の世界からフェードアウト。

が、先に記したとおり、やはり「議会だより」の魅力・存在を忘れることができず…

このブログが生まれました!

この後は、全国津々浦々…多くの地方議会が編集・発行されている「議会だより」をなんと勝手に評価して、ブログ主の独断と偏見で通信簿【★★★★★】を付けちゃおう!って、思っています。

もちろん、評価にとどまらず、1番の目的は…

ズバリ、議会だよりをもっと身近な存在にするためのお手伝いをすることです!!

微力ですが、これまでの経験や実績(町村議会広報コンクールで奨励賞・優良賞、マニフェスト大賞で特別賞【箭内道彦選】を受賞)から、議会だよりの編集にご苦労されている多くの地方議会議員の皆さま・事務局職員の皆さまにとって、有意義なブログになれば幸いです。

叱咤激励はもちろんのこと、何でも構いませんので、たくさんのコメントをお待ちしています。